食品輸入の失敗事例

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Examples of Failures

食品輸入の失敗事例

食品輸入の失敗事例

食品の輸入で具体的にどのような失敗が起こるのか、その時になってみないと分からないことも多くあるかと思います。
日本に貨物を発送してしまった後で、輸入が出来なくなってしまうような陥りやすい失敗や、それによるコストを知っていただければ事前の準備が重要なことが良くご理解いただけるものと思います。
当社の1,000種類以上に及ぶ輸入食品の取り扱い実績から作成しました実際に起こり得る失敗事例の一部をご紹介いたします。
海上運賃も上がっていく中で、余計なコスト負担へつながるようなリスク回避のために、輸入検討段階でのご相談もお任せください。

添加物


 
外国で人気のスナック菓子として販売されていたので、そのままコンテナで日本へ輸入して来た。
しかし、外国では使用できていた添加物が、日本では使用できない(指定外)ために輸入時に違反になってしまった。
指定外添加物を使用した食品は、日本で認可を受けられるまでに安全性のデータの提出など時間や費用がかかりすぎるため、やむを得ず廃棄することになり、 200万円の廃棄費用がかかってしまった。

書類確認


 
メーカーが発行した製造工程表を入手していたので、日本での食品検疫においても問題なく進められると思って輸入した。
しかし、メーカーの製造工程表には、殺菌条件の詳細が不足していて、メーカーと書類の訂正をやり取りしている間に1ヶ月以上の時間が経ってしまった。
輸入はできたものの、賞味期限の関係で日本の販売先からは要らないと言われ、結局廃棄することになり、輸入時に支払った関税 100万円と廃棄費用で 200万円、合計で 300万円かかってしまった。

食肉製品


 
日本では見たことが無い国の食肉製品でも、缶詰であれば動物検疫の対象外になると見込んで輸入した。
しかし、輸入後になって、その国には日本で認められた指定検疫施設が無い、ということが判明した。
指定検疫施設の無い国(ギリシャ、台湾など)からは、食肉製品は輸入できないため、結局積戻しすることになってしまい、積戻しの通関諸費用で 5万円、保管や倉庫作業などの費用で 50万円、積戻しのフレートで 100万円、合計で 155万円かかってしまった。

プラスチック器具

 
日本のポジティブリストが膨大で、リストを未確認だったが、米国からの輸入品であるため、安心して輸入した。
しかし、食品検疫ではポジティブリストの適合確認が必須と指摘を受けて保留され、時間をかけて調べることになってしまった。
結局、日本のポジティブリストに適合していないことも分かって積戻しすることになり、長期の保管料で 30万円、積戻しの通関諸費用で 5万円、倉庫作業費用で 40万円と積戻しのフレートで 100万円、合計で 175万円かかってしまった。

食品製造機械


 
メーカーから設計図の提供を渋られていたが、機密書類にあたるため、食品検疫でもそういった事情を考慮してもらえると思い、設計図が無いままアイスクリーム製造機械を輸入した。
しかし、日本の食品検疫では、部品の確認や、材質の報告の必要を指摘されてしまった。メーカーと設計図の提供について交渉したが難航していたため、機械のパーツを一部取り外して確認した。
食品検疫は終わったが、機械を元の状態に戻すことができず、高額な機械1台が使えなくなってしまい、機械の費用 250万円が無駄になってしまった。

少量輸入


 
賞味期限の短いバルクのケーキを、売れ残りのリスクを慎重に考えて、少ない量で輸入した。
しかし、食品検疫で検査を指導され、検査の必要量を把握していなかったために、食品検査の検体採取によって、すべてのパッケージを開封することになってしまった。結局、販売できる商品が残らず、商品代 20万円に加えて、食品検査料 3万円、その他通関諸費用 5万円のすべてが無駄になってしまった。